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YAMADA
Fine Arts Printing
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COLUMN お知らせ・コラム
寒い時期の天敵!静電気についてと印刷会社での対策
ラベル・シールの印刷・加工現場で寒くなる時期に発生してくるのが静電気です。
冬にドアノブを触ったときにバチッときたり、セーターを脱いだ時にバチバチと音を立てたりする静電気ですが、印刷・加工現場でも静電気によって作業に時間がかかったり作業が中断してしまったりします。今回は山田美術印刷で行っている静電気対策、静電気を逃がす方法について紹介します。
【目次】
1.静電気とは
2.除電器(イオナイザ)による静電気除去の原理
3.除電器(イオナイザ)の種類と特徴
・バータイプ
・ブロアタイプ
4.簡単にできる静電気対策
・部屋の加湿をする
・肌の保湿をする
・柔軟剤を使用する
・静電気防止スプレー・ブレスレットを使う
5.今回のまとめ
静電気とは
静電気は摩擦によって発生します。プラスチックの下敷きで髪の毛をこすると、髪の毛が下敷きに貼りつくという遊びをした記憶がある人も多いと思います。人間を含むあらゆる物質は、プラスとマイナスの電気を持ち合わせていますが、摩擦などによってバランスは崩れてしまいます。プラスに帯電したものとマイナスに帯電したものが近づくと、偏ったバランスを整えようと電気を放出します。この時に電流が流れ、人は痛みを感じるのです。その際、帯びているプラスとマイナスの電気の差が大きいほど静電気(痛み)も大きくなります。
ちなみに人間はプラスに帯電しやすい性質を持っていると言われていますので、マイナスに帯電しているものに触れたときに静電気は発生しやすいと考えられます。例えば、ドアノブに触れた瞬間静電気が走るのは、人がプラスに、ドアがマイナスに帯電しているためです。
除電器(イオナイザー)による静電気除去の原理
山田美術印刷では、除電器(イオナイザー)を機械に取り付けたり、製品に当たるよう機械の近くに置いて静電気対策をしています。
除電器(イオナイザー)は、一体どのようにして、電気的にバランスの崩れた状態を中性に戻す(中和する)のでしょうか。その答えは「イオン」にあります。除電器(イオナイザー)は、イオンを発生させ、対象物にぶつけることで静電気を除去するのです。
では、イオンとは何でしょうか。イオンという単語は知っていても、実際にどのようなものかはよくわからない方も多いのではないでしょうか。簡単にいうと、イオンとは「電気を帯びた粒」です。除電器(イオナイザー)は電気の力で空気にはたらきかけてイオンを発生させます。発生させたイオンという電気を帯びた粒を、帯電したものにぶつけることで中和します。
マイナスに帯電した物体に除電器(イオナイザー)でプラスイオンをぶつけます。プラスの電気が増えることで、マイナスの電気とのバランスが取れた状態になります。プラスに帯電した物体にはマイナスイオンをぶつけることで、バランスが取れた状態にします。バランスがいい状態、つまりそれは静電気がない状態です。除電器(イオナイザー)はプラスイオン、マイナスイオンの両方を発生させることができるので、対象物はプラスとマイナスのどちらに帯電していても静電気を除去することができます。
除電器(イオナイザ)の種類と特徴
バータイプ
高速かつ広範囲な除電やクリーン環境下における除電に最適です。広範囲を除電でき、極少流量で高い除電性能を発揮するため、ランニングコストを大幅に削減できます。検査機にこのバータイプの除電器(イオナイザー)が取り付けてあります。
ブロアタイプ
エアー供給がいらないので持ち運びもでき、さまざまな場面で使用することができます。置く場所も変えられるので複数の場所を同時に除電することが出来ます。検査機、スリッター機にこのブロアタイプの除電器(イオナイザー)が置いてあります。
簡単にできる静電気対策
部屋の加湿をする
空気中の水分が増えれば、静電気が生じても自然に放電しやすくなります。
肌の保湿をする
肌が乾燥していると静電気が起こりやすくなります。保湿クリームなどを使って肌を保湿すると静電気を防ぐことができます。
柔軟剤を使用する
洗濯時に柔軟剤を使うのも静電気対策になります。柔軟剤には空気中の水分子と結合しやすい性質をもった成分が含まれているため、静電気を放電しやすくなります。
静電気防止スプレー・ブレスレットを使う
静電気防止のスプレー・ブレスレットを使うと、静電気の発生を防ぐことができます。使い方も簡単でドラッグストアやコンビニ、100円均一などどこでも手に入りやすいので、静電気にお悩みの方はまず使ってみてはいかがでしょう。
●体にたまった静電気をなくす方法
電気を通しやすい金属のドアノブなどを指先で触る前に、電気を通しにくいコンクリートの地面、ドアの面、建物の壁などを「手のひら全体で」一度ベタッと触ることで、身体にたまった静電気をゆっくり逃がすことができます。バチッという前に、こまめに放電する習慣を持っておくとよいでしょう。
今回のまとめ
山田美術印刷の印刷や加工現場では、ラベル・シールを巻き取る作業が多く、静電気もたくさん発生します。ラベル・シールの種類によっても静電気が起きやすい物、起きにくい物がありますが、静電気が起きやすい素材の物でもスムーズに作業が出来るよう除電器(イオナイザー)を使用し対策をしています。