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COLUMN お知らせ・コラム
和紙素材や印刷技術がポイント!日本酒の顔である胴ラベルを解説
寒い冬が到来すると、温かいお酒(日本酒)が欲しくなりませんか。わたしはそんな時、売り場へ足を運び、どれにしようかと悩むことがよくあります。そのような時、好きな銘柄(ブランド)があればすぐに決まりますが、そうでない場合は見た目の印象で選ぶことも多いです。
日本酒の容器の色、形状は様々に表現されています。そして「日本酒の顔」と言われているラベルも色、形ともに様々です。容器とラベル、この二つの要素は購買者にとってとても重要になってくるのではないでしょうか。今回はそんな「日本酒の顔」とも言えるお酒のラベルについてのコラムになります。
【目次】
1.日本酒の胴ラベルは印刷技術やデザインで高級感や厳かな雰囲気を演出
2.日本酒ラベルは紙素材を選定することで和紙の多様性と特殊な表現
3.今回のまとめ
日本酒の胴ラベルは印刷技術やデザインで高級感や厳かな雰囲気を演出
「日本酒の顔」と言われ、瓶の真正面に貼られているラベルの事を「胴ラベル」と呼びます(この他に瓶の上部に貼る肩ラベルと瓶の裏側に貼る、裏ラベルがあります)。そして胴ラベルは最も視界に入りやすいため、デザインのオリジナル性が求められてきます。そんな胴ラベルの印刷方法で多いのは、「和」を表現した色目が用いられることです。例えば「金箔、銀箔加工」や「エンボス加工」などを合わせることでラベルのデザイン性を引き立たせ、高級感や厳かな雰囲気を演出する事もできます。胴ラベルは日本酒の売り上げを大きく左右する非常に重要な要素なのです。
エンボス加工の例
日本酒ラベルは紙素材を選定することで和紙の多様性と特殊な表現
もう一つ大事なのが、これら印刷を表現するための素材となります。日本酒ラベルでは「和」を強調するために「和紙」を使用することが多いです。ひとえに和紙といっても様々で、オーソドックスな白無地なものや金銀の柄が散りばめてあるもの、白地ではなく薄黄色が付いたもの、繊維状の柄が所々に散りばめられたものなど色々なものがあり、デザインに合わせて選択することができます。
和紙の例
また特殊な表現としてラベルの形状を刃型の線ではなく、和紙を切り裂いて繊維を不規則に残すといった方法で作るものもあります。この他に華美なものを求めるのならば、和紙以外の金や銀の艶ホイルを利用するのもよいでしょう。例えば「祝い酒」などはこれに適しています。
今回のまとめ
今回のコラムは胴ラベルについて解説しました。肩ラベルと合わせて、これらは日本酒の第一印象を決めるもので、商品の売上に大きく関わることになるでしょう。このため商品の販売ターゲット層はどこにあり、どんなデザインがふさわしいのかをしっかり考える必要があります。また裏ラベルにおいては、「日本酒としての性質」、例えば生産者名や製造年月、原材料、アルコール分等々、購買するうえでの重要な項目を記載するためのラベルとなってます。
日本酒を例にラベルの性質について述べてきましたが、もちろんこの他にも様々な酒類がありその特徴に合わせたアイデアでラベルは印刷されます。ラベルの果たす役割はこの他にもあらゆる食品や商品に関わり、それらの「顔」として存在し消費者にとって購買欲、つまり「食べたくなるか、欲しくなるか」を表現出来る特性を持っています。