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Fine Arts Printing
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COLUMN お知らせ・コラム
その形式で大丈夫?印刷に適したファイル形式(拡張子)のご紹介
印刷物のデザインデータに画像を載せる際、Photoshopなどの画像編集ソフトを用いて画像データを作成するのが一般的かと思います。その際にどのようなファイル形式(拡張子)の画像が印刷物に適しているかご存知でしょうか。今回は印刷物に適した画像のファイル形式と向いていないファイル形式をご紹介させていただきます。
【目次】
1.各ファイル形式の特徴
・jpg(jpeg)ジェイペグ
・gifジフ(ギフ)
・png ピング
・tiff(tif) ティフ
・eps イーピーエス
・psd ピーエスディー
2.印刷におすすめの画像形式と注意点
3.今回のまとめ
各ファイル形式の特徴
それぞれのファイル形式には用途によって向き不向きの特徴があります。たとえばWebに向いている形式、印刷物に向いている形式など。ここでは一般的に目にすることの多いファイル形式の特徴をご紹介したいと思います。
jpg/jpeg ジェイペグ
印刷適性:★☆☆
フルカラー(1,677万色)を表現できWEBに対応したファイル形式で、画質を維持したまま容量を軽くする事ができます。しかし非可逆圧縮のため保存し直すたびに画質が劣化してしまうデメリットも。また透明効果には対応していません。
できるだけサイズの大きなjpg画像があれば画像編集ソフトにて印刷に適したサイズ、解像度、カラーモード(CMYK)を設定し、psd形式やtiff形式などに変換して保存することで印刷に対応させることができます。
gif ジフ/ギフ
印刷適性:★☆☆
最大256色まで圧縮保存可能なファイル形式で、主にアイコンやロゴなどのシンプルなデータとしてWEBで使用されるファイル形式となります。またアニメーションや透明効果が使用でき、ファイルサイズをコンパクトにできるメリットがあります。適応する色数が少ないためロゴなどの単色のデザインに適しており、写真や複雑なイラストなどの表現では再現度が低かったり画質が粗くなったりします。またWEBで使用される事を目的としているファイル形式のため印刷には不向きとなります。
png ピング
印刷適性:★☆☆
フルカラー(1,677万色)を表現できWEBにも対応したファイル形式。jpg形式とは違い保存を繰り返しても画質の劣化はなく透明効果にも対応しています。しかしJPEG形式よりも容量が重くなってしまうデメリットがあります。またWEBで使用される事を目的としているファイル形式のため印刷には不向きとなります。
tiff/tif ティフ
印刷適性:★★★
画像データを圧縮せずに保存するため画質が劣化する事がなく、jpg形式よりもきれいに印刷できます。しかし圧縮をしないがゆえに容量が重くなってしまうデメリットもあります。WEBに使用することができない形式ですが、印刷には適した形式となります。
eps イーピーエス
印刷適性:★★★
PhotoshopやIllustratorなどで保存することができる、アドビ株式会社が高品質な印刷を目的として開発した画像ファイル形式です。eps形式の特徴は「実データ」と低解像度の「プレビューデータ」の両方を持ち合わせていることです。
山田美術印刷では画像の容量を軽くするため、Photoshopでの保存の設定はすべてのチェックを外して「エンコーディング」を「JEPG-最高画質(低圧縮率)」に指定する事を推奨しています。
またIllustratorの環境設定でプレビュー表示を設定することで、配置した画像がアプリケーション上では「低解像度の表示用画像」として表示され動作処理が軽くなります(印刷には影響がありません)。こちらはWEBには使用できないファイル形式となります。
psd ピーエスディー
印刷適性:★★★
画像編集ソフト、Photoshop用のファイル形式になります。画質を維持したまま劣化を防ぐことができ、pngやjpgとは違い編集状態を保持したまま保存ができる形式になります。
Adobeソフトとの連携に優れており、主にIllustratorデータを扱う印刷には適した保存形式になります。またWEBには使用できないファイル形式となります。
印刷におすすめの画像形式と注意点
上記でご紹介した通り、印刷に適したファイル形式は「psd」「eps」「tiff」となります。
もしjpgなどのファイル形式の画像しかない場合でもPhotoshopなどの画像編集ツールを用いればファイル形式を変換して保存し直すことができます。またPhotoshopがない場合でも画像編集ツールはフリーのアプリケーションもたくさんあるため、そちらを利用するのも一つの手です。
しかしこれらの形式にすれば、必ずしもキレイな印刷物を仕上げられるというわけではありません。普段目にする印刷物で、ピントは合っているのに画像の輪郭がぼやけていたり、画像自体が粗い印刷物を見たことはないでしょうか。
これらは元データの画像の大きさが原因となっていることが多いです。いくら適切なファイル形式でも元画像が小さくて低解像度の画像の場合、大きく引き延ばしたところで画質の粗い印刷物が出来上がってしまいます。
印刷物の画像が粗くなることを防ぐため、山田美術印刷では原寸サイズでフルカラーの場合350dpi以上の解像度を推奨しています。(原寸サイズとは、印刷の仕上がりサイズを指しています)
今回のまとめ
印刷物に適したファイル形式をご理解いただけたでしょうか。適切な拡張子を知っていただいて最適な入稿データを作成して頂けたらと思います。
山田美術印刷では入稿されたデータが印刷に適したデータかどうかを必ずチェックして、お客様に品質の良いラベル・シールをお届けできるように努めております。データに関してわからないことやお困りのことがある際はぜひご相談ください。