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-1959-
YAMADA
Fine Arts Printing
Co., Ltd.
COLUMN お知らせ・コラム
山田美術印刷の色へのこだわりは、色を数値化することから始めます
ラベル・シールの印刷は、カラー印刷と特色印刷の大きく2つに分けられます。
特色印刷は、その名の通りインキを練り合わせることで特別な色を作り出す方式です。少ない色数で、色へのこだわりがある時には、特色印刷が向いているでしょう。
山田美術印刷では、特色印刷の際のインキの調合にCCM(コンピューターカラーマッチング)を導入しています。お客様のご要望の色にできる限り近付け、ラベル・シールを制作しています。
【目次】
1.CCMで特別な色の配合を数値化し、お客様のご希望の色を目指します
2.数値化された特色インキの練り合わせ
3.CCMでは計算できない部分は、オペレーターの腕と経験で色調整
4.今回のまとめ
CCMで特別な色の配合を数値化し、お客様のご希望の色を目指します
CCM(コンピューターカラーマッチング)とは、色を数値化するシステムです。お客様が希望する色の印刷物やチップなどを、CCMと連動した分光光度計で計測し、色の配合バランスの計算をさせます。すると、おおよそのインキ配合が数値化され、どの色を何グラム混ぜるかが明確になるのです。このCCMの導入により、山田美術印刷ではお客様のご希望の色の配色を素早く掴むことができるようになりました。
色の数値化は非常に複雑です。時には数種類のインキを混ぜ合わせ、特別な色を調色することも少なくありません。CCMという新しいシステムの導入で、色を数値化し効率よくラベル・シールの制作をしています。
数値化された特色インキの練り合わせ
CCMで計算されたインキを練り合わせる際、効率良く作業を行うためにいくつかのポイントがあります。
例えば、オレンジ色のインキを調合する場合
- 赤色に黄色を足していく調整方法
- 黄色に赤色を足していく調整方法
どちらが効率的に作業が行えるでしょうか?赤くなりすぎたオレンジ色を黄色くするには、大量の黄色インキと時間が必要となります。よって、黄色に徐々に赤色を足していきオレンジを作る方が効率が良いのです。
また、印刷の面積が大きいと特色インキも大量に消費します。よって、色調整の際には原紙に直接インキを擦り付けることで効率的に色を近づけることができます。
CCMでは計算できない部分は、オペレーターの腕と経験で色調整
CCMで数値化された特色は、必ずしも色見本と一致しません。ラベル・シールで使う原紙により発色が変わったり、ラミネート加工の有無でも見え方が違います。そこで、最終調整はオペレーターの腕と経験が必要です。
CCMでは数値化できない色の特性・デザイン・原紙種類・印刷機の特性などを考慮し最終調整を行っていきます。また、デザインによっては目の錯覚で色味が変化して見えるため、色見本に完璧に合わせない方がいいケースもございます。
このようなケースを考慮し、ラベル・シールの印刷では色校正や印刷立会をおすすめします。お客様からご指示をいただき色調整を実施していきます。
今回のまとめ
山田美術印刷では、CCM(コンピューターカラーマッチング)という最新の機械を導入することにより、色味を数値化し効率よく色配合を実施することが可能です。また、数値化した色味は次回以降の印刷の際にも活かすことが可能で、品質の安定化も図っています。
しかし、最終的に一番大切なことは印刷オペレーターの技術には変わりありません。培った経験と技術でお客様のご要望のラベル・シールの制作を会社一同目指しています。