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Fine Arts Printing
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COLUMN お知らせ・コラム
透明や金・銀のシールには白引き印刷の利用がおすすめです
ラベル・シールを透明や金や銀のホイル・ネーマー素材に印刷する場合は、「白引き印刷」が一般的です。「白引き印刷」とは、デザインの下地にあらかじめ白いインキを印刷し、その上にデザインを印刷することです。ペットボトルや日用品・化粧品などの商品ラベルやアテンションシールには、この白引き印刷が施されている商品が多数あります。ラベル・シール以外でも白引き印刷は、クリアファイルなどが一般的です。
今回は、ラベル・シールに白引き印刷をする理由や白引き印刷の利用例を説明します。また、デザインイメージによって白引き印刷の使い分けについてもご紹介します。
【目次】
1.白引き印刷が必要なのはなぜ?
2.白引き印刷の利用例
3.デザインイメージによって白引き印刷を使い分ける
4.今回のまとめ
白引き印刷が必要なのはなぜ?
ラベル・シール印刷で使用するインキには透過性があります。つまり、インキが透けて原紙の色が見えてしまうのです。
よって、白地の原紙に印刷した場合はそのまま希望するデザインの色で印刷できますが、透明やホイル・ネーマーではそうはいきません。原紙が透明素材の場合はセロファンのように透けたり、金や銀のホイル・ネーマー素材の場合ですとメタリック調の色で印刷されてしまうのです。
そこで、白引き印刷が必要になります。希望する色のデザイン部分の下地に、あらかじめ隠蔽力のある白インキを印刷します。すると、透明やホイル・ネーマーの原紙の影響を受けず希望するデザインの色を重ねて印刷できるため、混色を防ぐことができるのです。
1色増えることでラベル・シールのコストは上がってしまいますが、原紙素材の色と希望するデザインの色が混ざらないためには必要不可欠な印刷手法なのです。
白引き印刷の利用例
例えば、透明素材の原紙にM(マゼンタ)100%のデータを印刷すると、マゼンタ部分がセロファンのように透けた状態になります。仮にこのシールを黒い被着体に貼り付けると対象物の色の影響が強く出てしまい、マゼンタ部分が黒く沈んだ状態になります。
この場合、くっきりと美しいマゼンタを表現させたいので、マゼンタ部分の下地に白インキを引くことで、対象物の色の影響を受けなくなります。白引き印刷は、透けさせたくない箇所やくっきり見せたい文字または人物の顔写真やイラストなどにおすすめです。
デザインイメージによって白引き印刷を使い分ける
白引き印刷を効果的に使うことで、ラベル・シールのデザインにメリハリを持たせることもできます。
例えば、透明感をイメージした商品企画として、透明の容器に透明素材のラベルを使ったとします。この場合、デザインをくっきりさせるか透けさせるかで、見える印象はがらっと変わります。デザイン次第では、白引き印刷をしてくっきりさせた部分と、透けた部分を組み合わせて、表現に差をつけることができるのです。これは、ホイル・ネーマー素材のラベルについても同様です。白引き印刷をしてキラキラを抑えくっきりさせた部分と、キラキラのメタリック調の部分を組み合わせることもできます。
このように白引き印刷を使い分けて、透明素材やホイル・ネーマー素材のラベル・シールをイメージ通りに美しく仕上げることが可能です。
今回のまとめ
透明素材やホイル・ネーマー素材にラベル・シールを印刷する場合は、あらかじめインキの透過性を考慮しておくことが大事です。山田美術印刷では透過を抑える方法として、白引き印刷をおすすめしています。
白引き印刷は、白インキ1色分が増えるのでコストが変わりますが、お客様のイメージするデザインや原紙素材との特性をマッチさせた美しいラベル・シールを制作してみてはいかがでしょうか。
しかし、白引き印刷も万能ではないため、原紙素材との相性やデザインが細か過ぎるなど対応が難しい場合がございます。山田美術印刷はお客様のご希望に合う最適な方法をご提案させて頂きますので、是非ご相談ください。
ラベル・シールが透過することについてのお悩みや疑問等がございましたら是非お問い合わせください。