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-1959-
YAMADA
Fine Arts Printing
Co., Ltd.
COLUMN お知らせ・コラム
ラベル・シールを凸版印刷で印刷する際に、美しく仕上がるグラデーション
山田美術印刷で扱う凸版印刷のラベル・シールには、魅力的なラベル・シールのデザイン要素の1つであるグラデーションが施されたデザインもたくさんあります。凸版印刷でのグラデーションの細かな再現性はオフセット印刷に比べると劣りますが、山田美術印刷のCTP製版技術においては、極端に薄い色でない限りほとんどのグラデーションの美しい表現が可能です。
今回は凸版印刷でのグラデーションの濃淡、凸版印刷のグラデーションの特徴や「版切れ」が起きにくいグラデーションにするために、山田美術印刷のCTP製版技術でより美しく表現できるグラデーションの推奨値についてご紹介します。
【目次】
1.凸版印刷のグラデーションの濃淡
2.凸版印刷のグラデーションの特徴
3.「版切れ」が起きにくいグラデーションの推奨値
4.今回のまとめ
凸版印刷のグラデーションの濃淡
凸版印刷は、表面に凹凸(おうとつ)のある版の山(凸)部分にインキを付着させて紙に転写する印刷方法です。基本的な仕組みは印鑑(ハンコ)に朱肉をつけてから押すようなイメージです。
では凸版印刷でのグラデーションの濃淡はどのように表現するのでしょうか?
カラフルなグラデーションの濃い色の部分に濃いインキをつけるなどの塗り分けをしているわけではありません。凸版印刷でのグラデーションの濃淡は「網点」という細かい点で表現します。これは凸版印刷だけではなく、オフセット印刷やオンデマンド印刷もその一つです。「網点」とはその名の通り細かい網状の点のことを指します。この網点の大きさ、密度によって色の濃淡は表現されており、美しくなめらかなグラデーションを表現しているのです。
凸版印刷のグラデーションの特徴
凸版印刷は線画やベタ印刷は得意なのですが、凸版印刷の性質上、色の濃度が薄すぎる網点は製版しにくい為、細かい網の再現性はオフセット印刷には劣ります。
ですが、グラデーションや写真が入っていても淡いパステル調の色や極端に薄い色のグラデーションでない限りは問題ありません。現在の山田美術印刷のCTP製版技術で美しいラベル・シールの仕上がりが可能です。
「版切れ」が起きにくいグラデーションの推奨値
凸版印刷の性質上、極端に薄い色のグラデーションについては、網点が製版しにくいので「版切れ」が起きてしまいがちです。凸版印刷の「版切れ」とは、例えばグラデーション設定が濃度M30%Y10%で始まり、濃度M0%Y0%で終わる場合、濃度が0%の部分にはM(マゼンタ)とY(イエロー)の網点が存在しないのでグラデーションが色の途中でプツッと切れてしまったような印刷仕上がりになってしまうことを言います。
このような「版切れ」を起きにくくする為に、山田美術印刷では凸版印刷のラベル・シールを作る際、グラデーション設定の濃度が0%の部分に濃度1%を入れることをお勧めしています。
グラデーションに使用している色の濃度を1%入れることにより、網点ができるので美しくなめらかなグラデーションが表現できます。
今回のまとめ
山田美術印刷では年間の受注案件の内、約8割以上のラベル・シールを凸版印刷で対応しています。その内、グラデーションを含むデザイン案件も数多く対応しております。
山田美術印刷は、凸版印刷に向いているグラデーションの色やグラデーション設定の推奨値など、凸版印刷でより美しい仕上がりのラベル・シールにするためのご提案をさせて頂いております。
もちろん印刷データの内容によっては凸版印刷に不向きなデータもございますので、お客様のご要望に合った最適な印刷方法をご提案させて頂きます。是非ご相談ください。