愛知県名古屋市でラベル・シール・販促物の制作を行う山田美術印刷(株)「お知らせ」ページです。

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2021 09. 30

山田美術印刷の品質向上に向けたラベル・シールの性能検査8種と画像検査

山田美術印刷の品質向上に向けたラベル・シールの性能検査8種と画像検査

ラベル・シール印刷において品質検査とはどの様な事を行っているのか?大きく分けて2つあります。
1つ目が、ラベル・シールが問題無く使用可能な状態かを確認するラベル・シールの性能上の検査。
2つ目が、ラベル・シールの内容や成分表示、デザインのズレや、ピンホール、抜け、欠け等が無いかを確認する画像検査(検版)。
この2つの検査を行い、各検査の基準をクリアしないと本刷りに進むことができません。
今回のコラムでは、具体的な検査内容と合否の判定基準や評価について詳しく説明したいと思います。

【目次】
1.ラベル・シールの性能上の検査8種
① テープテスト
② コインテスト
③ マジックテスト
④ セパダメージテスト
⑤ 分銅テスト
⑥ カーボンテスト
⑦ バーコード・QRコードの読み取りテスト
⑧ ラミネートカールテスト
2.ラベル・シール量産前の画像検査(検版)
3.今回のまとめ

ラベル・シールの性能上の検査8種

山田美術印刷で行われるラベル・シールの性能上の検査は様々あり各検査ごとに目的が違います。

インキの密着不良を防止するテープテスト
インキの密着不良と硬化不良を防止するコインテスト
ニス引き加工時のニスの乾燥不良やかすれを防止するマジックテスト
刃型の入り過ぎを防止するセパダメージテスト
糊抑え加工時の糊抑え具合を確認する分銅テスト
糊抑えの位置を確認するカーボンテスト
バーコード・QRコードの読み取りテスト
ラミネート加工時のラミネートカールテスト

これらの検査の中からそれぞれ各ラベルの種類や、基材に合った目的の検査を実施します。

① インキの密着不良を防止するテープテスト

目的: 乾燥不良によるインキ密着不良防止
方法: セロテープをラベルに強く密着させて垂直方向に一気に剥がす。
判定: セロテープにインクが付着しなければOK

② インキの密着不良と硬化不良を防止するコインテスト

目的: 乾燥不良によるインキ密着不良防止と硬化不良防止
方法: コインを使い縦方向にラベル全体を強くこする。
判定: インクが剥げず基材が表出しなければOK

③ ニス引き加工時のニスの乾燥不良やかすれを防止するマジックテスト

目的: ニスの乾燥不良防止・かすれ防止
方法: ニスのかかったラベル表面にマジックインキをしっかりと塗る。
判定: マジックインキを弾けばOK

④ 刃型の入り過ぎを防止するセパダメージテスト

目的: 刃型の入り過ぎ防止
方法: マジックインキ極太を使用。最低1ショット分のラベルを剥がし刃型面の全体にマジックインキを塗る。
ラベルを剥がした刃型跡を上面にして山折りする。
判定: 刃型跡のピッチ側に連続した滲みが出なければOK
パキッと鋭角に折れなければOK

⑤ 糊抑え加工時の糊抑え具合を確認する分銅テスト

目的: 糊抑えの有無の確認・糊抑えの強度確認
方法: ラベルの糊抑え部分の下に15gの分銅を置き上から圧着し、ラベルを垂直に持ち上げる。
判定: 分銅が5秒以内に落下すればOK
※剥離ニスを使用した場合や、印刷機SMPによる糊抑え加工で糊を感じない高品質の糊抑え加工もテスト可能です。

⑥ 糊抑えの位置を確認するカーボンテスト

目的: 糊抑え位置の確認
方法: カーボンペーパーを使用。ラベルの糊抑え加工をした面にカーボンペーパーを圧着し、カーボンペーパーの剥がれた跡で糊抑え部分の位置の確認を行う。
判定: カーボンペーパーの剥がれた跡で、ラベルの糊抑えの位置が適正であればOK

⑦ バーコード・QRコードの読み取りテスト

目的: バーコード・QRコードが読み取れ、また内容が正確であるかの確認
方法: バーコードリーダーによる読み取りを行い、その結果をプリントアウトし印刷検査カード、または印刷チェックカードに貼り付け保管する。
判定: バーコード・QRコードが読み取れ、また内容が正確であればOK

⑧ ラミネート加工時のラミネートカールテスト

目的: ラミネート加工をしたラベルの反り防止
方法: ラベルをセパから剥がして反りの有無や反りの向きの確認を行う。
判定: セパから剥がしたラベルがフラットな状態であればOK

ラベル・シール量産前の画像検査(検版)

ラベル・シールの量産前の画像検査では、印刷に間違いがないか、内容や成分表示は合っているか、デザインのズレや、ピンホール、抜け、欠け等は無いかを検査します。
初版のラベル・シールでは、デザインPDFデータと本刷り前のラベル1ショット分(1シート)との比較検査を行います。デザインPDFデータと比較検査を行い、問題が無ければ検査したラベル(1枚)を校了登録します。再版(リピート)の場合は、校了登録されたラベルの画像データとの比較検査を行います。
このような検査を行うことで、多品種ある類似ラベルや、内容や成分表示に間違いがあってはならないラベル等も問題なく印刷が可能になります。

今回のまとめ

山田美術印刷ではラベル・シールの品質向上のために様々な検査を実施しています。
ラベル・シールは、形状・デザイン・用途など様々な種類があり、各ラベル毎に問題の起こりやすい箇所や、重点的に検査する箇所も変わってきます。また、特殊なラベルに合わせて個別の検査方法もあり、ラベル・シールに必要な検査を見極めながら印刷しています。
これらの検査を行うことで、ラベル・シールをお客様に安心してご使用頂ける品質を目指しています。
これからも山田美術印刷は安心、安全な商品をお届けできますよう様々な検査を行っていきたいと思います。